8月16日。何時かは知らない。日が高く昇っていて、久しぶりに円形の虹が頭上にかかっているのが見える。しかし、その虹も、次何を書くか考えているうちに姿を消してしまった。
この虹は、今回の僕の「北海道一周自転車の旅」を象徴している気がする。つまり、ある一瞬、その瞬間を感じるということ。この旅のテーマ、それは「今」。今自分がここにいることへの感謝、今を楽しむことが出来る喜び。昨日を後悔せず明日を案じず、今日という瞬間を大切に生きる。「今の連続」という生き方を学びたい、それがこの旅を通しての思いだった。時計もカレンダーも持たずに旅したのもそのためだ。美瑛の色鮮やかな花に囲まれ、宗谷の冷たい風に打たれ、摩周の濃い霧に包まれ、知床の澄んだ青空に覆われた。その空間に自分が存在することを実感できたことが何よりの収穫だったと思う。
北海道という僕にとって新たな大地もまた刺激的だった。景色、動物、人、文化。様々に異なる分野の素晴らしい存在に触れることが出来た。ここに来て僕は、金沢の兼六園を思い出す。6つの異なる要素が全て備わって初めて最高の庭園となる。北海道はまるで、この世に存在しえる全ての要素が備わった大庭園だった。北海道は日本一の兼六園だった。
・・・「日本一の」?まだ日本を知り尽くしているわけでもないのに?それは日本を一周してから言うセリフじゃないのか、自転車で・・・・・・。
2003年8月16日 小樽発舞鶴行きフェリー内

Saturday, August 16, 2003
63日目 「北海道を一周して」
at
12:46 PM
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